たたらシンフォニックオーケストラ~刀剣男士のための
第7章 大いなる約束の大地チンギスハーン
まるで水平線から昇る朝陽のような光が店内を照らした。
やがて光が止み、徐々にに視界が戻って来ると目の前に鞍馬、いや注川守が立っていた。
「よくぞ分かったな。いや…さすがですね」
紅い公家衣装に身を包んだ注川守がゆっくりと寺町に言った。
「あんた、本当に神様だったのかよ」
実際の所、五分五分、半信半疑で言った言葉がまさか当たっていたとは。やはり人生何が起こるか分かったものではない。
と、その時、寺町が横を見れば、井沢と髭切が床に膝まずいていた。そして髭切が
「先程は御無礼、誠に申し訳ございませんでした」
と、頭を床に擦り付けんばかりに下げていた。こんな姿、始めて見た。
「いえいえ、頭を上げてください。同じ神じゃないですか。」
この平安のテキトー刀剣男士が自ら謝罪するとは…本当にこいつは何者なのだ。