たたらシンフォニックオーケストラ~刀剣男士のための
第6章 甲音
主の気持ちが収まるまでその小さな背中を撫でていると、腕の中の青年が泣き腫らした顔を不意に上げた
「歌仙さん。こんな僕でも好き…ですか?」
「あぁ、勿論。心から愛してるよ」
歌仙が今まで言えなかった愛の言葉を主へと伝える。すると急に主が自分の腕の中から離れ、目の前に正座をした。
「主?」
「歌仙さん。僕の体をあなたに捧げます。好きにしてもらってかまいません」
「なっ!?」
サラリと言った主の言葉に歌仙はフリーズしてしまった。すると固まっている初期刀に「てすが」と主は言葉を続けた。
「もし僕に何かあったら歌仙さん。あなたがこの本丸の皆を守ってくださいね」
それが条件です。最後にそう付け加えると主の着ていた浴衣がバサリと畳に落ち、裸体が露になった。
「分かったよ主」