たたらシンフォニックオーケストラ~刀剣男士のための
第5章 「白雪姫より口笛吹いて働こう」初演奏と遡の始動
「で、ここをこうやって…ほらできた。」
「あら、やっぱりかっこいいわね」
そう言って照れる次郎太刀を改めて見る。深緑のジャケットに赤いネクタイ。なんだかタクシー運転手みたいな服装だ。
衣装の他にも刀剣達には少し手を加えた。まず髪だ。地毛なのは分かるが流石に髪がカラフルなのはまずいので、全員が黒く髪を染めた。(洗えばすぐに流れるタイプ)
「おぉぃ、皆そろそろ来てくれ。始まるぞ!」
「「「はい」」」
(本当に大丈夫かなぁ)
視線を上げると岩融と今剣が仲良く舞台へと向かっていた。そうだ大事なことは楽しむ事だった。
鞍馬は自己暗示のように何度が呟くと、エスクラとクラリネット(どちらもヤマハ製)を両手に持つと。最後に控え室を出た。