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たたらシンフォニックオーケストラ~刀剣男士のための

第5章 「白雪姫より口笛吹いて働こう」初演奏と遡の始動


「おい、俺のトロンボーン知らねぇか?」

「一兄ぃ ネクタイがうまくむすべません」

「リードが、リードが欠けた!!」

初舞台のためか、控え室で刀達は忙しく動いていた。パーカッション部隊は楽器の積んであるトラックを何度も行き来している。オーボエとファゴットのダブルリード組やコントラバスはチューニングを始めている。

そんな様子を鞍馬は懐かしく眺めていた。初々しいその姿は中学生の自分を思い出させたからだ。すると、一人の刀剣男士がこちらに来た。

「ねぇ鞍馬さん、この衣装の着方が分からないんだけど」

そう言って話かけてきたのはチューバの次郎太刀であった。

「ええ?あ、うん分かった。ちょっと来てくれ」

自分で考えた衣装だ。着方ぐらい分かっている。
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