たたらシンフォニックオーケストラ~刀剣男士のための
第5章 「白雪姫より口笛吹いて働こう」初演奏と遡の始動
連絡が途絶えている間に調べたが遡のような歴史修正主義者は前例が無く、対応に混乱するのも無理はないと思っていた。しかし
「ふぅん、要するに実力不足ってことだよね?」
国矢から嫌味ったらしい言葉が出る。顔もそうだが性格も嫌味の塊のようだ。
「ハァ 歴史修正主義者の一人も倒せないんだったら審神者とか刀剣の意味無いじゃん」
繰り返される嫌味に堪えながら国矢の後ろを見やると津和田も同じようにニヤニヤしている。一方寺町は後ろから国矢に軽蔑の視線を送っている。
その時、下に見るような国矢の言葉を表情一つ崩さず聞いていた城護であったが、「もう楽団要らないんじゃない」という言葉に「その事なんですけど」と初めて声を上げた。