たたらシンフォニックオーケストラ~刀剣男士のための
第5章 「白雪姫より口笛吹いて働こう」初演奏と遡の始動
「丞」
前回の通信から全く和泉守部隊から音沙汰が無くなり、「全滅」という最悪の事態を想像した時。和泉守達が出陣先から帰ってきた。
「あ、、お疲れ様です」
「よく帰ってきました。皆さん怪我などは?」
「負傷した奴はいねぇ。歴史も変わらなかった」
本来なら喜ぶべき事だが、何故か彼らの顔色が良くない。
どうしたのか、それを聞こうとしたその時、通信室の扉が勢いよく開いた。
「城護先生」 「主」
入ってきたのは城護先生であった。余程急いで帰ってきたのだろう。全身で息をして、汗だくで、靴のままの姿で扉の前に立っていた。