たたらシンフォニックオーケストラ~刀剣男士のための
第5章 「白雪姫より口笛吹いて働こう」初演奏と遡の始動
「本当だよ。でも今困った事があってね。命令を遂行するべきか悩んでいるんだ。」
「困った、、事?」
「あぁ、本来ならば土方殿を蝦夷地から脱出させるのが僕の作戦なんだけど、今彼が居なくなったら旧幕府軍が瓦解する恐れがあるんだよ、どうすればいいかなぁ」
頭に手を当て、ワザとらしく「う~ん」と考えているフリをする。少しの間それをすると手をポンと叩き、「そうだ」と言い、市村君に目を合わせながら言葉を発する。
「市村君、君が土方殿の代わりをしないかい?ほら、ここに彼ソックリの面を用意してあるんだ」
そう言いながら後ろのカバンから土方ラバーマスクを取り出す。
「この仕事君に頼めるかい?」
土方を救える。そう考えた市村はこの作戦に快く協力してくれた。