たたらシンフォニックオーケストラ~刀剣男士のための
第5章 「白雪姫より口笛吹いて働こう」初演奏と遡の始動
「はぁ!?意味分からねぇよ。殺すんだったらさっさと殺れ!」
どうやら土方さんは僕の事を新政府軍の仲間だと思っているらしい。まぁ急にやって来て縛られたらそう思うわなぁ。
「あのね土方さん。僕は新政府軍でもなければ幕府軍でもなく、未来から来た人なんだよ、だからそういうの関係ないから」
その瞬間土方の目の色が変わった。その目は「こいつを信用してもいいのか」と、品定めをしているようにも見えた。
「ああ、その目は信じてませんね!分かりました。これでどうですか?」
怪訝そうな目でこちらを見る土方さんの額に、サッと腰から抜いた拳銃、グロック18(サイレンサー付き)を当て、引き金を引く。
何度か空気の掠れる音が響く。銃口を玉が発射される前に横に向けたので土方に玉は当たらず、全て壁にめり込んだ。