たたらシンフォニックオーケストラ~刀剣男士のための
第5章 「白雪姫より口笛吹いて働こう」初演奏と遡の始動
「お客様さん、着きましたよ」
少しの間うとうとしている間にどうらら目的地に着いたらしい。急いで楽器を下ろしていく。
全てを下ろし終わると、「じゃあ私はこれで失礼します」と言ってタクシーが帰っていく。、、、帰りどうしよう。
『歩き』という最高に疲れる手段を頭から打ち消し店、というよりかは倉に似ている造りの店に入る。
古風な木の引き戸を開け、一歩足を踏み入れると「いらっしゃい!」と言う声と大音量の「ナルニアコーストの風景」が同時に耳に届いた。
店の中は和モダンな外装が施されており、ところ狭しと様々な楽器が並んでいる。そんな楽器と楽器の間から一人の店員が出てきた。