たたらシンフォニックオーケストラ~刀剣男士のための
第5章 「白雪姫より口笛吹いて働こう」初演奏と遡の始動
「いらっしゃいませ、、、城護先生の使いの方かな?」
穏やかな顔の自分と同じ位の青年が出てきた。着けているエプロンのネームプレートには『出雲郷 蓮』下に平仮名で『あだかえ れん』と書いてある。
「はい。それと楽器の修理もお願いしたいと、、」
「ほぉ、そうかい、今日は忙しくなりそうだなぁ」
すると蓮は後ろを振り返り「おおぃ ちょっと来てくれ」 と奥に向かって叫ぶ。すると奥からは「あーい、今行く」と声が返ってきた。
そして少しすると奥にいた二人がやって来た。一人は蓮とは対照的に日焼けした肌に肩で髪を無造作に結んでいる人と、二人に比べると一回り背が小さくどことなく可愛いげな人が出てきた。
日焼けした人は「出雲郷 薦津」「あだかえ、こもづ」小さい人は「出雲郷 手結」 「あだかえ たい」と名札に書いてあった。どうやら三人は兄弟らしい。