たたらシンフォニックオーケストラ~刀剣男士のための
第4章 休符
鶴丸の事が心配ではあったが、今は城護殿に従うしかなかった為、薬研達が待っている部屋を目指し、暗い廊下を歩いていく。
「一期君、少し僕の話をしていいかな?」
静寂を破り、城護が声をかけてきた。
「僕は、少し前まで子供達に音楽を教えていたんだ。そこでいろんな子供を見てきたんだ。怒りやすい子、穏やかな子、静かな子、おしゃべりな子、いろんな子供を見てきた、君の主もその一人だ」
その言葉を聞き。主が城護様に頭が上がらない理由がやっと分かった。要するに城護様は主の師だったのだろう。
「それでは、主も何か楽器をしていたのですか?」
すると城護様の顔が少しだけ陰ったのを一期は見逃さなかった。