たたらシンフォニックオーケストラ~刀剣男士のための
第4章 休符
「あの、城護様。実は、、」
「おい、一期君。」
二人の声が重なってしまった。迷わず、城護様に先を譲った。
「じゃあ一期君。今すぐに怪我人の所に案内してくれ。」
「え!?」
なぜ城護様はこの本丸の黒い裏面をしっているのだ。それに怪我人の所へ案内しろだって?そんな情報は私に入っていない。
えー、うーん と呻いていると、「ああそうだった」と言いながら、城護先生が自分の額をパシリと叩いた。
「一期一振。君は知らないかもしれないが僕は君達の味方だ。こうやって酒を飲みに来る度に皆を手入れしているんだ」
驚きの事実であった。確かに優しそうな方だと思っていたが、まさか自分達ために身を賭してくれていたとは全く思っていなかったからだ。