たたらシンフォニックオーケストラ~刀剣男士のための
第4章 休符
最後の一音が途絶える。聞き惚れていた為に少し遅れてから、「素晴らしかったです」と正直に賛辞の言葉を述べた。
「そんな、、照れるじゃないか。」
私の言葉に、城護様は酒気とは違う赤みを表せながら「ハッハッハ」と照れ臭そうに笑った。
「流石ですね先生。おっともうこんな時間だ、一期。今日先生はここに泊まられるから燭台切に言って部屋を用意させろ。」
「承知しました。」
遂にこの時が来た。不安や希望というあらゆる感情を押し殺しながら、頭を下げた。
「それでは先生私、ちょっと『しなければならないこと』がございますので、、、失礼します。」
『しなければならないこと』それは多分歌仙との夜伽であろう。だが此方の考えなど気にせずに主は「失礼します」とだけ言うと部屋から出ていった。