第3章 学校
私は駅長室で事情を話した。
神谷さんもいてくれて心強かった。
男は私の事を瑞希だと気付いていたらしい。
私は神谷さんと一緒に駅の近くにある、ファーストフード店に入った。
「神谷さん、ありがとうございました」
「いえいえ、遥ちゃんが無事でよかったよ。」
「神谷さんはどうして私だってわかったんですか?」
「なんとなくだよ?後ろ姿とか、よく似てたし…」
「私…身動きとれなくて…だから…その…」
「遥ちゃんが無事でよかったよ。」
神谷さんは私の頭をなでてくれた。
私は安心したのか、頬に暖かいものが流れているのがわかった。