第2章 屍鬼の部屋
「今日はどうするさ?」
名残惜しそうに彼女から離れ、少年、マリアクレアは目録を開く。
一ページ目。最も基本なオーダーの並んだページだ。
「おれっち、…今日は主さん以外の予約は入れてないぜ?」
云いながら期待するように指でオススメコースの横に指を添える。
一時間、二時間、二時間半、三時間のショットコース。
そして愛らしい僕と一夜を共に出来る一泊コース。
朝七時半に出される朝食を食べ終わるまでのロングコースだ。
そして数々のトッピング。
彼の場合、四肢、眼球、等の体の部位が並んでいる。
貸し出す道具や調理代等も。
くすっ、と彼女は僅かに声を出して笑う。