第2章 屍鬼の部屋
「一泊、調理代、腕をお願いしようかしら」
彼女の言葉にパァと再びマリアクレアの顔が華やぐ。
「お腹減ってるさ?」
彼女が調理トッピングを選んでくれるのは久しぶりだ。
ミュラーは頷いてお腹を手でさする。
「嬉しいさぁ♡すぐに食べるかい?」
少年の言葉に頭が上下に振られるのを確認し、彼は手を差し出す。
「じゃあ料理が出来るまでお風呂、入って待ってるといいさ」
彼女の手を引き浴室へ連れて行き、纏ものを脱がせ、朝までにクリーニングして仕上がってくるダストシュートに服を押し込み、自分は別室へ向かう。
客に食べてもらうのは彼には他にない栄誉で喜悦だ。