第6章 吸血鬼の部屋。
「ン、ぐぅっ」
体を折り後ろから彼女を抱き締め彼はその白い首筋に歯を立てる。
肌はまるで熟れた果実の果皮の様に鋭い牙に食い破られ穴を開けた。
途端、肌を犯される痛みは無くなり代わりに一瞬で気をやりそうな快楽の大波が彼女に襲いかかる。
「はぁ、くぅん、あぁっ、やぁ、あぁんっ」
可憐な先程までの凜とした様子も無くあられもない喘ぎがミュラーの口を突いて出る。
勝手に肌が泡立ち足が擦り合わされた。
ただひたすら、血液を啜られるのが心地良い。
「ん、はぁっ、あっ、あ、ンーッ、あひっぁ、あ」
ぎゅっと膝の上で衣服を掴んでいた手が一層強くスカートに皺を刻む。
ぴくん、と体が揺れ、その肩を離すまいと更に強くヴィアトリクスは抱く。
それに刺激され、再び彼女は体をピクピク震わせた。