第4章 吸精鬼の部屋
「笑った顔、可愛い。でもここは見世物小屋じゃないからね。もっと可愛い顔を見せて…」
主の手を取り、その甲に口付けてベルニナは云う。
「今夜はどうする?」
彼は目録を開き彼女に見せた。
彼女は黙ってコースを指差す。
「了解。朝まで添い寝付きスペシャルコースね☆…だって、フィガロ。朝はお粥にして、後ポタージュスープ。ジュゥスは野菜で。果物はオレンジをメインにして」
部屋の外に居るであろう従者に叫び、ベルニナ。
了承の返事の代わりのノックを確認し、彼は主に向き直った。
「じゃあ早速服を脱いで」
彼女は僅かに恥じらいながら既に着替えていたバスローブを脱いだ。