第9章 【VIP】吸血鬼の部屋
「下着までびっしょりだよルチア」
そこを指で撫でながら彼は云う。
その指が敏感な部分に触れる度に体がぴくぴくと揺れる。
「感じやすいのですね。可愛らしいお方」
血の珠を吹く傷口をちゅっと吸いルチア。
「ルチア……違うの……違うの」
うわ言のように彼女は云うがルチアは首を振り傷口を舐めて塞ぐ。
「良いのです、マイロード。取り繕わないで。感じるままの貴女が見たい」
その言葉にミュラーは彼に抱きつきその唇を奪う。
ちゅうちゅうと拙く吸い付く彼女に噛み付くようにルチアが返す。
何度も唇を触れ合わせ開く唇に舌を差し入れる。
「んっ……ふぅッ?!」
ちゅぽん、と音がしてルチアが引き剥がされた。
「我が君……?」
ジト目で襟首を掴まれた彼は主人を見た。
「ファレン!君は一体誰が好きなんだっ?!この私だろう?」
ぺっとシーツの上に下僕を投げ捨てミュラーは叫ぶ。