第9章 【VIP】吸血鬼の部屋
「ちょ、やっ、いやだったらぁ」
二人がかりで抱えられ彼女はベッドに運ばれあっという間に身ぐるみを剥がされる。
編み上げのビスチェ、スキャンティにストッキングという姿でシーツの海に転がされた。
「さあ二人で愛してあげるよ」
「大丈夫ですよ。誰にでも適合するユリシスの輸血パックも用意がありますから」
ミュラーを上から見てヴィアトリクスとルチア。
二人で両側から彼女を抱きその首筋に口付ける。
「あんっ」
二人の牙が食い込んだ瞬間ミュラーは体を跳ねさせ叫ぶ。
「んっ、……愛しい君、マイロードファレン」
「んふっ……お会いしたかった、麗しい貴女、マイロードファレン様」
ちゅっちゅっと傷口の周りを唇で吸いながら二人は血を吸う。
それだけで彼女は体をカタカタと震わせた。
「おや、もしかして二人で咬んだだけで気をやったのかい?」
牙を抜き舌で傷を塞ぎながらヴィアトリクスは云う。
侍りその指を体に這わせてゆき足の間に差し入れる。
「どうですか?我が君」
ルチアも名残惜し気に口を離して傷口にキスをしながら云う。