第10章 初めての……
急に立ち止まったイリスを不思議に思い、グレイスは振り返り声をかける
「どうしたの!?もうすぐ着くわよ?」
「…………」
返事はない…
心ここにあらず、という感じで周りの音が耳に入っていないようだ
「イリスちゃん?」
もう一度問うとようやく
「っ…!!ごめんっグレイス!ちょっと考え事を…」
ハッとした後、ゴニョゴニョと呟く様に謝る、さっきまでとは違って元気がない
「ふ~ん?まぁいいわ!もう宿に着くわよ?」
気をとりなおして歩き出すグレイスだか
(何かあったわね~)
イリスの変わり様に疑問が残った