第6章 あれから
「ウフフッ」
思い出し笑いをしながら、手紙をしまおうと立ち上がったところで店の扉が開いた
「いらっしゃ……っ!!!」
振り向き、客を笑顔で出迎えたマキノは、
今にもこぼれ落ちんばかりに目を見開き、口を半開きにしてそこを見ていた
「えっ…何なに?」
自分の後ろを振り返りキョロキョロしながら首をかしげるその子は、別れた時と何も変わっていなかった
「イリス~!!」
マキノに抱きつかれ、ただいまと言うイリスも、突然連れ出されたあの時と何も変わっていない店とマキノに、口元が緩むのを感じていた