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背中を追って【ONE PIECE】ワンピース

第19章 ハートの海賊団にて・その2




薄暗い部屋で二人きり

こんな絶好の機会を邪魔され、かなりムカついたが今はベポを褒めてやりたい気分だった



・・・・・・・・・・・・・・


急に部屋に入って来たかと思えば、オレを無視してイリスと話だしやがって

(まあ、二人の誤解が解けたようだが……)


それからいきなりオレに向かって突進して来やがった

当然オレの前にいたイリスは潰れる
ソファの弾力のお陰でケガは無い


元から近かったオレとイリスの距離はゼロにまで縮まった

胸元に顔を埋め、身体はほぼ密着
柔らかな頬が形を変えオレの胸板に押し付けられていた
他にもお互いの胸やら脚やらが触れている


心臓がせわしなく動いているのを感じた


両手の間にスッポリと納まる小さな身体
触れている所に熱が集まる


(このまま離したくない……)


内なる欲望の芽が顔を出し………そうになるが、腕の中で苦しそうに動くイリスに理性を取り戻すロー


(ベポもいるしな……………)


第三者の存在が冷静さと理性を後押しした

ベポから加わる体重を両腕で受け止め、ソファとの間に隙間を作った


隙間が生まれたことによりイリスの顔がよく見える
彼女も体勢を動かしてこちらを見上げてきた


真っ赤な顔  耳まで赤い


さっきまでとは全く違った表情で自分を見る彼女に、言い知れぬ満足感で満たされる


謀らずもベポのお陰でイリスに自分を異性として認識させることができたようだ


(これで許してやるか……)



・・・・・・・・・・・・・・・・



「おいっ!ベポ、そろそろ離れろ」


後ろに向かってドスのきいた声で凄む

ローの背中に抱きついていた白熊が、一瞬で飛び退く

重さから解放されたロー
ギロッ…と、ベポひと睨みしてから
イリスの手を取り立ち上がらせた


あまりにも夢中でローの存在を忘れていたベポは、鋭い視線に背筋が凍る


「キャ……キャプテン、ゴメンなさい…………オレ……」


泣き出しそうなベポ

そんな彼の前にイリスが歩み出て

抱きついた


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