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背中を追って【ONE PIECE】ワンピース

第19章 ハートの海賊団にて・その2




ソファに座る二人

どちらも話すこともなく黙っている


イリスは先程からの恥ずかしさに加え、改まった雰囲気の中で話し出すタイミングを掴めずに、チラチラとローの様子をうかがう



一方、ローはと言うとイリスをじっと見つめていた

棚に並ぶ見たこともない物を珍しそうに見る姿も、座ってから喋りだす機会をうかがっている様子も、全て見ていた


「おい、お前は俺達をどう思ってんだ?」


自分にあまりにも自然と接するイリスに、ふと思った疑問を投げかける

ここ数日、仲間達とずいぶん打ち解けたみたいだが、警戒心と言うものはこいつには無いのだろうか

普通、年頃の娘ならばこんな密室に男と二人きりになんてならない
ましてや、会ったばかりの海賊だ
今の状況はありえないだろう


(こいつの余裕は、自分の強さからくるものなのか?命を助けられたとは言え無防備すぎる………)


「えっ?どうって………皆さん良い人ですよ、親切だし、お医者さんだし、もちろん海賊だってことはわかってます」


ローの質問に思ったままを口にする

彼らは自分が旅に出てから出会った海賊とは別物だった
ただの無法者とは違う何かを感じる、幼い頃に村を訪れたシャンクス達のように


「“海賊団は船長次第”です、貴方がちゃんとした人だからクルーもみんな、素敵な人達なんですね」


話しているうちに緊張がほぐれたのか、にこやかに話続けるイリス


「買い被りすぎだな……俺たちはただの海賊だ」


思った通りの認識の甘い発言に呆れるロー


(”海賊であることはわかっている“っだぁ?なんにもわかっちゃいねぇな………)








「あの……「じゃあ、俺のことはどう思ってんだ」」



全然わかっていないイリスに分からせてやりたくて、ローは普段は口にしないような質問をした



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