第18章 不器用な男達
イリス姉ちゃんが何が好きかと聞かれて、真っ先に思い浮かんだのは”エース”だ
はた目から見てもお似合いで、言葉にしなくても姉ちゃんが、エースのこと大好きなのがよく分かった
エースも姉ちゃんのことが好きなんだろう、俺以外の男と話している時、凄い目で睨んでた
だからサンジの質問にもそう答える
「姉ちゃんが好きなのはエースだぞ」と、
すると、難しい顔になったかと思えば急にニヤリッとして、最後には目がハートマークになって鼻血を出した
(おもしれぇ顔)
サンジの顔を見ながら笑っていると
「ちょっとルフィ、エースって何?」
近くで聞いていたナミは、鼻血男を無視してルフィに疑問をぶつける、彼女も料理名だと思っている
しかし、ルフィは誰にも思いよらなかった答えを返す
「あぁ、エースは俺の義兄弟、兄ちゃんだよ」
「「えぇ~?」」
「はあぁぁぁぁ~?」
「………………」
「「!?」」
ルフィの言葉に、ナミとビビは声を揃えて驚き、サンジは妄想の世界から現実に戻り、ゾロは無言、ウソップとチョッパーは何事かとキッチンから顔をだした
「へえぇ~?!あんたお兄さんもいたの?」
「義兄弟ってことは………お姉さんと夫婦?」
「@%&¥☆#÷$………!!」
ビビの”夫婦”という言葉にサンジは声にならない叫び声を上げ、頭を抱える
「まあ、姉がいるなら兄がいても不思議じゃないだろ」
ゾロはいたって冷静
「何だ何だ?ルフィお前、兄ちゃんもいるのかよ?」
「兄弟多くて羨ましいゾ~!」
ルフィを囲んで、それぞれが感想をのべる
「ああ!エースは俺と盃を交わした義兄弟だ!そんで姉ちゃんの恋人、まだ結婚はしてねぇな!」
ニシシッと笑うルフィを、呆気にとられた仲間達は黙るしかなかった