第15章 事件は会議室から
「なんじゃ?諦めておらんかったのか?」
『フフフッもちろん!その前にちゃんと罪を償ってもらうけどね♪』
泣いていたイリスが笑顔になったのは喜ばしいが、その声音には悪い企みをかんじる…………
「《罪》とはなんじゃ?エースが、か?」
まさか海賊になったことではあるまい…………
『それはもちろん、私を置いていったことよ?一緒行くって約束を破った事も!許せないわ!!』
元気になったイリスの声に会議室は明るくなり、また笑いをこらえる者がチラホラ………
「ぶわっはっはっはっ!いったいどうやって償わせるんじゃ?」
ガープも、まわりの将校達も、イリスが何をするかに興味があった
恋人を一途に思う健気な少女
強い力を秘めているのに未熟
世間知らずで危うく
磨けば輝く原石
まだ会ってもいないのにその場にいる将校らは彼女に惹き付けられていた
『とりあえず一発ぶん殴るわ!』
「…………」
『そして土下座で謝らせようかな~?』
「…………」
『あとは泣くまでお説教?』
「…………」
「…………」
「…………」
先ほどまで泣いて会いたがっていた恋人にするような仕打ちではない
イリスの可愛らしい顔とのギャップに我慢も限界に達した
「うわっはっはっはっはっ!笑わせてくれるじゃないのっ!腹痛てぇ~!」
大声で笑いだした青キジ
毎回止めに入っていた黄ザルも今回は間に合わなかったようで自身も肩を揺らしている
「馬鹿者!静かにせんか!」
センゴクの怒鳴り声に青キジは
「あらららら?今のセンゴクさんの声も聞こえちゃったんじゃないですか~?」
「んなっ!貴様!」
「はいはい、静かに静かに!」
シーッと口に指を当て会議室を見渡すと………
ガープが電伝虫を持ったまま固まっていた