第15章 事件は会議室から
革命軍には最低二人の能力者がいることが分かった
もっとイリスから情報を聞き出そうとセンゴクはガープを見るが、
「なぜそんなもの食べたんじゃ………」
そこには渋い顔で孫を案じる祖父がいた
ガープの心配そうな声にイリスは胸が痛くなる
しかし
『なぜって………ほら、私って弱いじゃない?』
「…………はぁ?」
何を言っとるんじゃ?
わしが六式を教えた時点でイリスは大人より強い!
しかも更に強くなるためにドラゴンの所に修行しに行ったのではないのか?
『ほんとはルフィみたいに変わった身体になったり、エースみたいに物理攻撃が当たらない、みたいなのが良かったんだけどね…………』
実際イリスが食べた悪魔の実は動物(ゾオン)系トリトリの実 モデル白鳥(スワン)
《真っ白な翼で空を自由に飛べる、それ以外強くも弱くもなっていない》
まだトリトリの実の能力について詳しく知らないイリスの自分の力に対しての認識はその程度だった
多少がっかりしたものの、悪魔の実を食べたことを後悔はしていない
イリスは二人が能力者になったことで悪魔の実に強い憧れを持っていたのだ
強くなりたい気持ちも確かにあったが、自分だけ仲間外れみたいで二人を羨ましく思っていたのである
『飛べるだけでもすごい能力よね?それに二人とお揃いになれて嬉しいわ』
泳げなくなったリスクをものともしない明るい声に一同首をひねる
「なるほど、白鳥か……お前が船を運んでカームベルトを渡ったんじゃな?」
『そうよ?ミホークのおじ様に教えてもらったの、すごいわよね~私、思いつきもしなかったわ!』
ガープが小さく(余計なことを………)と呟いたのは両隣のセンゴクとおつるにしか聞こえなかった