第15章 事件は会議室から
『何言ってんの?私の一番はエースだし、エースの一番も私だわ!そんなことあるはず無いじゃない』
自信に満ちた声が静かな会議室にこだまする
「………」
「………」
「………」
男の性(さが)を知らないのか、それとも大胆な告白なのか…………イリスの発言で、二人の仲は深いものと決定付けられた
「お前は相変わらずじゃの~」
ガープはいくら海軍に誘ってもエースと一緒じゃなきゃ嫌だ、と断ってきた昔のイリスを思い出す
『おじいちゃんもね……ねぇエースどこにいるか知らない?』
広い海でたった一人を捜しだすには情報が大切
海賊の敵である海軍には様々な情報があるはずだと、祖父に助けを求めてみる
「あいつは〈白ひげの2番隊隊長〉じゃ、〈白ひげ〉のところにおるじゃろ」
『じゃあその〈白ひげ〉って人はどこなの?』
センゴクは海軍の情報を一般人であるイリスに伝えることは憚られたため、ガープに〈喋るな〉とメモをまわした………が、
「あいつらはグランドラインの後半〈新世界〉を拠点にしとるぞ!」
さらっと喋ってしまったガープに目くじらを立てるセンゴク
それを無視してガープは続ける
「お前には、まだまだたどり着けんじゃろうな」
騒ぎを起こしたスカーレッ島からの情報によれば、イリス達が島を出て一月もたっていない
〈新世界〉はおろか、グランドラインにも入っていないと推測したガープは、まだ必要ないだろうと情報を明かした
『へぇ~〈新世界〉ってことか……ここからどれだけかかるかな?ねぇグレイス?』
電伝虫の向こう側でグレイスに話しかける声がする
そう言えばイリス達はどこからかけているのだろう……そんな疑問が頭をよぎったとき………
『〈新世界〉?この島から2週間ぐらいでレッドラインにぶつかるから、その向こう側よ』