第15章 事件は会議室から
『いったいどういう事?!何であんなものが?!』
手配書について怒っている孫娘に対してガープは
「おぉ~!イリスか、元気そうじゃの~海軍に入らんか?」
と、二人の間ではお馴染みの挨拶をする
センゴク元帥が隣で呆気にとられているなか、まわりの将校達は、ここで電伝虫に出たガープに驚いたが、掛けてきた相手に更に驚いた
イリスは海軍への勧誘をさらっと無視して手配書は見たのか?と、質問を続ける
『あの写真何なの?恥ずかしくって外にも出られないわ!!それにルフィの倍の懸賞金だなんて……信じらんない………ゥッ……』
泣き出しそうなイリスの声が聞こえるなか
「あららららっ!泣いちゃうんじゃないの?」
「しっ!青キジ黙っとれ!」
大将青キジが軽口をたたく
センゴクはそれを制し、まわりにも静かにするよう指示を出す
「それなんじゃがのう……イリス………」
チラッとこちらを見たガープに話すよう促す
「実は…その…なんだ…あ~……あるお偉いさんがお前の写真を見て奴レ……ィ………に……した……ィと………」
『えっ?何?最後の方よく聞こえなかったよ?』
(天竜人がイリスを奴隷にしたいから捕まえろと圧力をかけてきたなんぞ言えるかい………)
イリスに事実を伝えられず、モゴモゴと小声になる
そんなガープにおつるは横からメモを差し出す
〈知らなくて後から困るのは、その子だよ!〉
ガープはメモを苦い顔で見つめる……《天竜人》《奴隷》どちらも海軍にとっての闇の部分、カワイイ孫に話すのは躊躇してしまう
この場の将校らは全てを理解した上でその席に座っている、しかしイリスは普通の女の子だ、そして大事な孫娘………
「あ~えーっと………そう言えばお前、東の海のスカーレッ島で王族に逆らったそうじゃな?そのせいじゃよ!」
結局話さなかったガープに、おつるはやれやれとため息をついた