第14章 2つの手配書
「じゃあ花言葉かもしれないよい?」
二人のやり取りを聞いていたマルコが、白バラについて考え込んでいるのを見かねて口を出す
確かにありえる…バラが好きじゃないなら、それが表すメッセージの為に入れいるのかも
「花言葉か……解るのかよ?マルコ」
「いいや、全然!」
まわりを見渡しても首を横に振るばかり
男だらけのこの船に花言葉がわかるやつなんているのか?
「フフフッ、いるじゃねぇか!詳しそうな奴らが………」
煙草を燻らしニヤリと笑う
「………??」
イゾウの言葉に皆キョトンとする
ついてこいよ、と歩きだすイゾウに皆ぞろぞろとついていく
着いたさきは親父のところ、また酒を飲んでナースに怒られてる
「親父ぃ~?ちょっとナースに聞きたいことがあんだけどいいか?」
イゾウが言った詳しそうな奴らとはナースのことだった、確かに女のことは女に聞け、だな!
「お前らバラの花言葉って知ってるか?」
意外な質問に親父もナース達も驚いている
「なあに?イゾウさんったら花でも贈るの?」
「いい人できたのかしら?」
「ウフフッ羨ましい子ね」
ナース達は恋バナに色めき立つ
「フッ、俺が花贈るのに、いちいちそんなもん気にするかよ!実はな、…………」
今までの話の流れを、親父とナース達に説明する
エースの顔がまた赤く染まっていく
「やだッ!エース君にそんな子が?」
「若いっていいわぁ~」
「なかなか気の強そうな子だわねっ♪」
手配書を覗きこむナース達は、あーだこーだと盛り上がっている
「グララララッ!お前ら早く答えてやりな!エースがゆでダコになっちまうぞ?」
親父はエースを見てナース達を急かした