第14章 2つの手配書
~フーシャ村~
「おい!イリスとルフィがお尋ね者になったぞ!」
「やるな~あいつ等!」
この村から大海賊が出るかもしれない、と騒ぐ村人達を掻き分けて、村長がマキノの店にやって来た
「騒ぐな!たわけども!村から悪党が出て何がうれしいんしいんじゃっ!!」
村長の怒りも村人達には通じず、宴だ~と、盛り上がっている
「ふふっ見て村長さん、ルフィの楽しそうな顔!」
マキノは村長に飲み物と2枚の手配書を差し出す
「海賊は海賊じゃ!!それと………こっちは………」
村長はもう一つの手配書を見る
「一体何があったんじゃ………」
手配書の中のイリスは傷つき、あられもない姿をしている
「えぇ………そっちは私も心配だわ……」
エースを捜しに行くだけだと言った彼女に、手配書が出るとは思ってなかった……しかも高額……いったい何があったのか
二人の無事を祈るマキノだった
~白ひげ海賊団~
「おいっ………おいっ!」
「何だよ!」
午後の陽射しの中、白ひげ海賊団の本船であるモビーディック号は静かにお昼寝タイムを迎えていた、船員達は思い思いの場所で眠りの世界に落ちている
そんな彼らを高い位置から眺める2つの影
エースと4番隊隊長のサッチはマストから吊るされていた
「こうなったのもおめぇが暴れたからだ!!」
「何ぃ?てめぇが逃げ回るからだろうが!!!」
「帆を焦がしたのは誰だったかな~?」
「てめぇも親父用の点滴に引っ掛かってナースに怒鳴られたろうが!!」
二人仲良く並んでギャーギャー言い合う
「うるせえよい!寝てらんねえじゃねえかよい」
1番隊隊長マルコが下から俺らを見上げて怒鳴っていた