第14章 2つの手配書
フラリッと、鷹の目とベックマンの間に割り込んで話し出す
「これは俺だけが知ってることだがな………」
真剣な口調のシャンクスに、二人も固唾を飲む……
「あいつ……好きな男がいるみたいだぞ!」
ニカッと笑ったシャンクス
「………あいつらに会ったのは10年ほど前じゃなかったか?」
そんなガキの頃の恋愛を今さら………と、ベックマンはあきれた目で見る
「なんだよ~イリスが、せっかく俺だけにって、特別に教えてくれた事なんだぜ~」
ブーブー文句を言う姿はまるで子供だ…
「おい赤髪……詳しく話せ」
話に乗って来たのは以外にも鷹の目、気を良くしたシャンクスは話し出す
「へへっ!俺が独りで酒場にいたときだったんだがよ…………」
~約10年前フーシャ村~
酒場のカウンターに一人で座るシャンクス
急な用事ですぐに戻るから……そう言って出ていったマキノ
今の時間は客も無く、せっかく来たシャンクスを追い返してまで店を閉めるのをためらったマキノ……シャンクスは彼女に留守番を申し出た
「独りってのも久しぶりだな~」
お頭としての彼のまわりにはいつも仲間がいた
彼らはいつも賑やかで、酒場に来ると更に勢いづく
「ここも独りだと静かだな……」
たまには一人もいいな…なんて思っていたが話し相手もいないので退屈だ…そこへ
「こんにちは!マキノ姉さ~ん!」
元気よく店の手伝いに来たイリス
「よお!!いらっしゃい!」
「……………赤髪さん………?」
店を見渡すが誰もいない、マキノ姉さんも………
勝手に店に入って来たの?……そんな警戒の目でシャンクスを見れば、彼は今留守番中だと言い、
「心配ならお前が俺を見張ってればいい」
イリスは、一応海賊のこの男を一人で店に居させるのも嫌だったのでコクンと頷き、そうすることにした
そうしてシャンクスは話し相手の確保に成功した