第13章 強い人
「それじゃあね……」
水と食糧、グランドラインについて、エターナルポースと移動手段のアドバイスに、お説教までしてくれたミホークとの別れはつらい…
またどこかで会えるといいのに…と、寂しそうに呟くイリスに
「お前は飛べるのだろう!?ならばいつでも会いに来い!!」
そう言うと懐から一枚の紙を出してビリッと破った…そしてそれをイリスに差し出す
「これなんの紙!?」
ただの白い紙の切れ端…なにも書いてはいない
「これはビブルカードと言うものだ」
詳しく聞くと、紙同士が引き合ってお互いいる方角がわかるらしい…
なんて便利な物があるのだろう…
受け取ったイリスは、エースのもあれば捜しやすいのに……そんなことを思った
「ありがとう!ミホークのおじ様!大事にするわ♪」
(私のビブルカードがあればお返しに渡せるのに………そうだ!!!!)
イリスは突然ガサガサと鞄をあさりだし、中から前の島で売っていた羽根飾りを取りだし、ミホークに差し出した
「これ……私の羽根で作ったんです」
ビブルカードみたいに凄い力はないけれど…
「ミホークのおじ様に幸せを、そしてこの船にはいい風が吹きますように♪」
一応“幸せを呼ぶ天使の羽根”なんて呼ばれていたし…白鳥の羽根だし…大丈夫……のはず
「うむ…大切にしよう」
そう言ってミホークは、またイリスの頭をなでた