第11章 看板娘
ぎこちないながらも何とか接客出来てきたイリス
店の商品もほとんど売れて大成功だと思ってたのだが…
「う~ん?何か足りないわね……」
ため息をつき思案顔のグレイスの言葉にまた表情が堅くなる
「ゴメンなさい…もっと上手くできたら…」
「あらあら!?イリスちゃんのことじゃないのよ?」
違うと手を左右に振りつつグレイスは
「貴女は頑張ってるわ!!最初よりとっても良くなってるわよ?」
よしよしと頭を撫でられ、ちょっと照れるイリスは何が足りないのかを聞いた
「もっと目玉商品になるものが欲しいのよ…」
薄利多売もいいが、作り手が二人だけでは、やはり大変なので、もう少し値段を上げても買ってくれるような商品が欲しかったのだ
それでも、値段を押さえるため、材料費をあまりかけずに何かいいものがないか二人で考えることにした…
イリスに店番を任せ、グレイスは街へ材料探しにでる