第10章 初めての……
「まあ、それに近いんじゃないかよい?」
自分でも気づかず、自然にそうする様になったってとこだよい
その娘に無理してるなんて意識はないと思うよい?
「それに、化粧で顔は変わっても素顔までは変わらないだろい?」
マルコの話しを食い入るように聞きながら何度も頷くエース
「その娘の根っこの部分…本質は変わらないってことだよい」
エースの頭をぐりぐり撫でながら安心させるように言う
「お前が言ったとおりの優しいやつだよい」
「そっか~よかった~俺、あいつとの約束破って1人で海に出ちまったから…」
相当怒ってるのを覚悟してたけど今の話の感じなら大丈夫なんじゃないかと……
「……お前そんなことしたのかよい」
(今の推測が当たっていたとしてもその娘が
怒ってないとは限らないのにねい…)
マルコは安心しきっている弟分に何も言わずに酒を注いだ……