第10章 初めての……
俺の母親も気が強くてよく怒ってた、だからよく喧嘩もした、ケガして家に帰るたびにだ、でも夜中に泣いてるの見てからは感情的にならずに話し合う事を始めた、そしたら母親の思いとか、いろいろわかるようになった、
「……な?ちょっと似てるだろ?」
ニコニコ話すイゾウにマルコは
「?なんだ、母親かよい!?」
「フフッ…この世でたった1人のいい女さ」
しばらく全員が呆気に取られていると
イゾウは、「さて」と席から立ち上がりサッチの肩を組み
「じゃあ行こうか?女奢ってくれるんだろ?」
ニヤリとしながらサッチに向かって言った
「いや…紹介するとは言ったが奢るとは……」
だんだん小さくなるサッチの声を遮るように、堅いこと言うなよ~なんて軽口を言いながら店を出ていった