第10章 初めての……
いきなり言われた言葉にエースの頭は混乱していた
(あいつが泣き虫!?強がり?いやいや、それより俺が大好きって…確かに恋人同士だからそうだけど…なんでイゾウに解るんだよ…)
ぐるぐる考え、顔に熱が集まる
真っ赤になったエースを、周りはニヤニヤしながら見つめ
「いいねぇ~大好き♪とかよぉ~」
「この幸せ者が!!」
「若いっていいね~」
「俺らにも紹介しろよ!!」
散々冷やかされて、いじられて、いい酒の肴にされる
そんなエースにイゾウは
「腑に落ちないってとこか?」
ニヤリと笑って話しかける
「じゃあ…そうだな…、その娘が怒ってる時、お前と弟は何してた?」
少し考えこみ、エースにも分かりやすく説明し出した
イリスが怒る時、それは俺らが無茶な行動や、ケガをした時だ…特にケガした後はすごい剣幕で怖かった…
「だろ~?ホントに怒りっぽいヤツは、人の為に怒らないもんだぜ?」