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いつかの夢の続き

第4章 Episodes.錦戸:女好きにも理由がある





あの日からマヤは、

よく家へ来ては料理や洗濯をした



一緒にいる時間が多いからか、

必然的に仲良くなった






「兄ちゃん、どれくらいの頻度で
学校に来てんの?
いつも制服着て外行くから。」


「うーん、ユウマ先輩は
月に3回ぐらいだって聞いてるよ
来ても授業サボりがちだから
いつも追試に捕まってるみたいだよ」




マヤは東京から引っ越してきたと話した


だから関西特有の訛りがない




手際よく下準備を終えた時、

マヤがピタッと手を止めた






「ねえ」


ぐるりとこちらを向いた


いつもの笑顔とか、
明るい顔とかまったくなくて



「私がなんでここに来たか、知りたい?」



「え…?だから、それは
兄ちゃんの事が心配だから…」


「だったらわざわざいない時間狙って
来たりしないよ。心配なら会いに来るし」

「意味、わからへん…」





にやりとあやしく笑って、

俺の腕をぎゅっと握った。
ギリギリと強くて痛くて




「はな、せ!」



「嫌に決まってるよ、
だって亮くんに会うのが目的なんだし」





そう言ったマヤは、




どこか母さんに似ていた。








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