第3章 Episodes.相葉:笑顔の裏の崩壊
必死に笑顔を取り繕って
明るくしようとした
もう壊れる所を見たくなんかない。
もう二度と、離れていかないように
もう二度と、壊れないように
壊れた破片をかき集めるように、
僕は精一杯に笑った。
そうしたらいつの間にか、
泣くことも出来なくなって
笑っている事が正しいんだと思うようになった
暗い雰囲気で、
重苦しくなるのが怖くて、
わざとぶち壊したりした
高校に入ると同時に、逃げるようにして
寮に入ることにした。
毎日のように聞こえてくる悲鳴のような声
何度も何度も耳を塞いだ。
あの日の情景が鮮明に浮かんでくる。
めまいがして、息苦しくなって
もう、嫌だって叫びたかったんだ。
「…っ助けて、もう、限界なんだ…」
いずみんが現れて、
瞳が黒く濁ってるように見えた
ひどく僕らを怖がってるみたいだった。
笑っても誤魔化しきれない雰囲気に
ふと我に返った
なにやってんだろ、って