第3章 Episodes.相葉:笑顔の裏の崩壊
車から出て来た運転手は
あたふたして電話かけていて。
血だらけの母さんが、
ぐったりと目を閉じて倒れていた。
「母さん…母さん…母さん!!!」
そんな、イヤだ、
駆け寄ろうとすると
父さんがグッと腕を掴み引き止める。
有り触れた幸せな日常が、
一瞬にして壊れ去る音が聞こえた。
数日が経った。
いろんな事があった。
お葬式、病院、いろんな事。
そしてまたじわじわと
辛くなって涙が出そうになった
ふと見渡せば、
そーたも父さんも。
泣きじゃくって俯いてた。
「そーた…父さん…」
あれだけ明るかった家が、
悲しみに包まれていた。
そうか、
僕は笑ってなくちゃダメだよね
これ以上、泣いてしまっていたら
今度こそ大事な場所が壊れてしまう。
「……っ、」
僕が、笑ってなくちゃ