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いつかの夢の続き

第8章 Episodes.泉森:愛と温もりと憎悪





その時、僕の中には不安とか恐怖とか。

それよりも、
怒りが湧き上がった。


携帯を折れるってぐらいに握りしめ

少し大きなカバンを乱暴に取った





『章大!どこに行くつもりなんだ?
アテもないのに探しようがないだろう』


『アテはある』

『……え?』



『結弦の事でねーさん不安になっとった
せやから僕が何かの時の為にあげた』

『なにを?』

『GPSを仕込ませた靴』





母に言えば馬鹿じゃないの、

なんて怒られただろう。


でも仕込ませてて良かった。




携帯を開いて位置を確認する。


『言っとくけど許可は貰ってるで』


『…別に何も言ってないだろ』



ここから少し遠いみたい。

森の中?



結構深いところにおるな…。




『…ここ。』

『知っとるん?』

『結弦の家の別荘があるんだ
父親が自然が好きでね。
息抜きや趣味とかでたまに使うんだ』



そこか、と小さく呟いたあと
兄さんは机にあった携帯を取った。



『…俺だ。車を1台回してくれ』


『武器とか持ってこうかな』

『物騒なことを言うな。
相手はまだ高校生なんだぞ』

『年なんか関係あらへん。』



握りしめたスタンガン。


行くぞ、と急かされて
僕も走って兄さんを後を追った。








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