第8章 Episodes.泉森:愛と温もりと憎悪
結弦は兄さんが居ない日も家に来た。
そしてねーさんと僕とを
段々と引き離していった。
僕は一人ぼっちになった。
『ちゃん…』
家の中で遊んでた2人は、
いつの間にか外へ出掛けるようになった
さすがに兄さんも心配になったのか、
よく結弦を問い詰めた。
『お前、無断でを外に
連れ出すなんてやめてくれないか?
こいつはまだ小学生だぞ』
『そんな怒るなって。』
『章大に面倒を見させているんだ。
勝手をするなら入らせないぞ』
きっとそれがきっかけやったんやろうな。
それを言われた時の結弦の顔は
怒ったように酷く歪んだは表情をしていた。
結弦がぱったり来なくなって、
ねーさんの変な噂が流れ始めていた。
かなり年上のおじさんに
体を売っている。
根も葉もない噂は簡単に
ねーさんを傷つけた
『あんなん嘘に決まってるやん!
僕は噂なんか信じひん!!』
『ヤスくん…ありがとう』
『大体、結弦がねーさんに会ってから
最近…変よな?周りとか?いろいろ』
この噂も結弦に決まってんねん。
嫌味か嫌がらせか知らんけど