第3章 Episodes.相葉:笑顔の裏の崩壊
私もキッチンへ戻ると、
豪華な料理が幾つか並べてあった。
「待ってる間に幾つか作っちゃったよ~。
こんなに食べれるかなぁ?」
「食べきれなかったら、
他の奴らが勝手に食べるから大丈夫でしょ」
あはは、って笑いながら
並べられていた料理を
つまみ食いする相葉さん
「あ、美味しい」
これ初めて見た~と、
また他の料理に手を伸ばす相葉さん
この人、見かけの細さに構わず
意外と食べる食いしん坊なんだね…。
「おい!それは相葉さんのじゃないだろ!
ちゃんの料理!聞いてる?!」
「だって!美味しいんだもーん
いずみんも食べなよ!美味しいよー!あーん!」
んー?と、
差し出してくる相葉さん。
たぶん食べないと止めてくれなさそう…
「あ、あー…」
バンッ。
ビチャ、
「あ、落ちた。ごめんね」
「あーあ。もうだれ~?」
いきなり開いたドアを見ると、
学校で助けていただいた生徒会長がいた。
なんだか不機嫌な様子…。
「あー!二ノ!おかえり!
お腹空いたから帰ってきたの?
もー、食いしん坊さんだな!」
「いや、違うと思うけど」
笑う櫻井さん
生徒会長さんは、
相葉さんの胸ぐらを掴んだ
「さっき女共が生徒会室に押しかけてきました
どうやら寮に女が来たとバレたようですね」
「え、それで、なんで胸ぐら…」
「女を追い出せと迫ってきた!!!
なんなんだ、あいつら!全く迷惑だ!」
「それ僕も言ったんだけどね」
「だから理事長に報告して
評価下げられてもいいならいいと言った」
「「は!?」」
ふんっ、
と椅子に座る生徒会長さん。
「そしたら大人しく帰った」
「二ノってほんとに王様な性格だよね」
「権力を思う存分使ってるね」
権力…?