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いつかの夢の続き

第7章 Episodes二宮:自分が帰る居場所には。







しばらく歩いて暗闇の道。


はぐれないためと
繋がれたまま前を歩くヤスくん。



「ごめん。ねーさん」



寂しそうな声で、謝るヤスくん。


えっ、と驚き聞き返すと
下を向いた。



「ねーさんにとってアイツらは、
大切で、なのに僕は傷つけた」

「ヤスくん…」


「でもな?僕はやっぱり信用できへん
現にねーさんを追い出そうとしとる」



ヤスくんは私の事を大切に想ってくれてる。


どうして生徒会長さんと一緒にいたのか、
理由は分からないけれど訳はあるはず



ゆっくり歩いてたどり着いたホテル



「ここなら安心やろ?」

「ヤスくんの家が経営してるホテルだね」

「受け付けで部屋取ってくるから、
ねーさんそこに座っといて」





パタパタ走って行ったヤスくんを見送り

ソファーに座った。




"辞めさせる気でおる"



どうしてこうなったんだろう。

直接、聞いてお話したいけど
今の状態じゃきっと無理。



でもあそこを出たら私には、


どこにも居場所がない




「ねーさん!一番ええ部屋取れたで!」


それをヤスくんに、

言えるわけないんだけど…。




「うん、ありがとう」

「服は適当にホテルのスタッフさんが
買うてくるからバスローブで我慢してや
あ。部屋は別個やから大丈夫やで!」


「ふふ、何もかもありがとう」

「ねーさんの為やもん!当たり前やで」




はよ行こう!


と手を掴み引いて、

ズンズン歩いて行く。








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