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いつかの夢の続き

第7章 Episodes二宮:自分が帰る居場所には。





翌朝すぐ


いつもなら起きてくるヤスくんが
寮に姿がなかった。


もちろん生徒会長さんも


おかしいと思っているのは私だけのようで

ほかの人達はいつもの事だと
朝ごはんを食べていた。


だけど心配でならなかった。


喧嘩みたいになったあと
気にならないわけがない…。


「食べへんの?俺が貰うで」


ひょい、といつの間にか奪われたオカズ

大倉さんが幸せそうに
もぐもぐ食べていた



「兄ちゃん人の食べたら泥棒やで」
「兄ちゃん泥棒なん?捕まるでー?」

「オカズ残したら勿体ないやろ?
勿体ないともったいないお化け出るねんで」

「えー!おばけー?!」
「嫌や兄ちゃん〜っ」

「ふふん、せやから兄ちゃん食うたったねん」


すごぉい!と

弟さん達2人に褒められて
何だか誇らしげ。

人のオカズ食べといて
誇らしくしないでほしい。



「人のもん食うといてドヤ顔って…
ほんま泥棒やん大倉」

「しーっ」

「早く食べなよ。遅刻するよ」



櫻井さんの一言にみんなが立ち上がり

弟さん達2人は
お見送りに玄関へ行った。



私は家事を済まして、

出された課題を終わらせよう。



食べ終わらせて私も立ち上がり、
空の食器を運んでいるとき



静かに開いた扉、

ヤスくんが足音立てずに
黙って入ってきた。







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