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いつかの夢の続き

第6章 Episodes大倉:無愛想な理由


ーー大倉side




夢を見た。

双子である弟2人が、
目の前で父親に殴られ死ぬところ


狂ってると思うほどに笑っていたヤツは、



俺に向けてこう言った。



『だから言いましたよね?
命令を無視するから大事なものを失うと』


ああ、間違っていた。


俺はあいつらの手を掴んでは
いけなかったんだと。



震える手を見て実感した。


『1度は許しました。
2度はないと教えました。
もうこれで、懲りましたよね?』


気持ち悪いぐらいな敬語で話すヤツは


血だらけの手で、俺の頬をなでた。


ゾッとするほどに、
熱を帯びてきて

頭がクラクラして、視界がゆがむ…







ーーーー…

「…っ!?」


飛び起きて、再び襲うめまい。


ああ良かった、夢だ。

そうして安心して腕を見る。



「夢じゃ、ないねん…」


なにが助けてだ。


すがって助かるわけないのに。

「戻らんと…」


俺が守ってやらんと、

アイツらは生きてられへん。
何されるかわからん



ドンッ


だけど熱のせいか、
上手く歩けなくて気分が悪くなる

「…あのクソジジイ」

歩け、歩け、

言い聞かせて立ち上がるも

「なにしてんの、ダメだよ」

翔が出口を立ち塞いだ。







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