• テキストサイズ

いつかの夢の続き

第5章 Episodes櫻井:優しさの裏と表


ー櫻井side



また傷つけてしまった。


傷つけたくないって、
決めたのに。



どうしたら誰も傷つかないの?



歩み寄ろうとしても
悲しそうな顔が浮かぶ。




『ぜんぶあんたのせい!』
『あんたがめちゃくちゃにしたんだよ!』
『失望したぞ』




拒絶されることに、


恐怖を覚えた。





もう誰にも嫌われたくない。


だから好きになられることさえも、
怖くて拒絶して遠ざけた。




これが正解だと思ってた。



なのに皆、泣いてた。

うつむいて傷ついていた。




「お兄ちゃん」



「…っ、萌乃!!」

「久しぶりだね」




いっそ、独りぼっちになって

居なくなればいいのかな



なんて、
馬鹿らしいこと考えた



「萌乃ね。ずっと忘れなかった
だからこうして会いに来たんだよ?」

「…来るな!」


「あの時言ったこと、まだ怒ってるの?」




1歩、また1歩



歩み寄る萌乃



「さくっ…らいさんっ!!」


突然、目の前に立ちはだかった君が

震える両手を広げていた






/ 192ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp