• テキストサイズ

科学班の恋【D.Gray-man】

第81章 そして誰もいなくなった



駄目だったのかと、舌打ち混じりに神田が顔を顰めた時。



「ごめんなさいっ」



群の中から謝罪の声と共に、突如強い光が生まれた。
カッと辺りを照らす強い光に、群の中から衝撃波が舞い上がる。
眩い光と共に現れたのは、真っ白なマントを羽織りイノセンスを発動したアレン。
生き物のように大きさを変えて翻したマントが、団員の群を薙ぎ払う。
それと同時にリーバーや南達を守るように、マントの端で包むように覆っていた。



「ギャァアア!」

「グアウッ!」

「ご、ごめんなさい!そんなに痛くないようにしたんですが…っ」

「そんなことよりアレン!」

「逃げるぞ!」



マントに弾き飛ばされる団員達。
正気を失っていても仲間であることには変わりない。
気遣うようにわたわたと彼らに声を掛けるアレンのマントを、ラビとリーバーが引っ張った。

今は他人の心配より自分の心配が先だ。



「ガァアァア!!!」

「来た!」

「逃げろ!」

「ま、待ってオレ走れな…っ」

「掴まれジョニー!」



屍のような姿から一変。
再び起き上がり襲い掛かってくる団員達に、未だ松葉杖を付き動きが不自由なジョニーを、咄嗟にリーバーが背負う。



「なんなんさ一体…!」

「とにかく逃げろぉおお!!!!」



そうして皆一斉に、研究室の外へと逃げ出した。






/ 1387ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp