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科学班の恋【D.Gray-man】
第81章 そして誰もいなくなった
『まーたネジ飛んでたんさ?南』
『だからネジなんて飛んでないってば。変なことはもう言ってないでしょッ』
『はいはい。わかったからあんま騒ぐなよ二人共。他の連中に気付かれたらどうすんだ。さっさと帰るぞ』
『す、すみません…っ』
『りょーかーい』
ばたばたと去る足音が遠ざかっていく。
暗い備品室はすぐに、しんとした静寂に包み込まれた。
人の気配はない。
人影のようなものもない。
ただひとつ。
「わ ずれ る な」
残されたのは、恨めしそうな音。
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