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科学班の恋【D.Gray-man】

第81章 そして誰もいなくなった



「いつの間に仲良くなったんだか」

「あれ。もしかして二人って付き合ってんの?」

「「は?」」



先程のラビのように、わくわくと興味津々な笑顔を浮かべるジョニーに、またもや重なったのは南とラビの声。
思わぬ言葉についお互いの顔を見合わせる。

と、



「ないない。ラビとはそういう仲じゃないよ」

「そうそう。オレらはあれさ。読書友ってやつ?」

「あ、それピッタリかも」

「だろ」



首を横に振りながらの笑顔。
そこに照れやぎこちなさは一切見え隠れしていなかった。



「なんだ、そっかぁ」

「んだよ、つまんねぇの」

「つまんないって何。私達で話のネタ作るのやめてよタップ」

「そーさ。オレ年上好きだけど、未亡人っぽい影ある美女とかがストライクゾーンだから」

「…ちょっと。それ私が不細工って言いたいんデスカ」

「そんなことねぇさ。南はあれだな…………シンプル・イズ・ベスト」

「ちょっと。何そのオブラートに包んでるようで全く包んでない言葉。嬉しくない」

「化粧映えする顔ってことさ。いいじゃん」

「それ化粧しないとアウトってこと?」

「なら現にもうアウトだなァ、南は」

「偶には職場にお洒落して来なよ?リナリーしか華ないからさー」

「…こんの…っ(気遣い無し男共め…!)」



あっさりと言い切るラビに、ゲラゲラと笑うタップとジョニー。
いくら女扱いされていないことはわかっていても、こうもはっきり言われると苛立ったりもする。
ぷるぷると体を震わせ、渾身の一声を上げようと口を開いた。



「おいそこ!仲良くお喋りしてないで荷物運び込め、着いたぞ!」



そんな南をタイミングよろしく止めたのは、一つの扉の前で足を止めたリーバーだった。

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